こんにちは、「暮らしの処方箋」管理人です。
日々の暮らしに潜むデジタルの悩みや不安を解消し、心穏やかに過ごすための情報をお届けしています。
ある日、あなたのスマートフォンの画面に見慣れない番号が表示されたら、ドキッとしますよね。
特に「+1 877」から始まる番号からの着信に、「これってどこの国?」「もしかして怪しい電話…?」と不安に感じて、このページにたどり着いたのではないでしょうか。
【結論】
+1 877から始まる電話は、北米(アメリカ・カナダ)のフリーダイヤルですが、現在そのほとんどが詐欺や迷惑電話に悪用されています。
心当たりがなければ「出ない・折り返さない・無視する」が鉄則です。
この記事では、ITが苦手な方でも3分でわかるように、電話の正体から、安全な対処法、二度とかかってこないようにする設定方法まで、丁寧に解説します。
- +1 877の電話番号の正体と、料金がかかるのかという疑問
- よくある詐欺の手口と、万が一電話に出てしまった場合の正しい対処法
- iPhone/Android別、しつこい迷惑電話を完全に着信拒否する簡単な設定手順
【結論】+1 877の電話は99%が迷惑電話!まずやるべきこと・やってはいけないこと
このセクションでは、お忙しいあなたのために、まず結論からお伝えします。
詳細な理由は後ほどじっくり解説しますが、まず一番大切な「どう行動すべきか」をしっかりと押さえてくださいね。
心当たりがなければ100%無視してOK
一番シンプルで、そして最も安全な対処法は、「完全に無視すること」です。
もしあなたがAppleやMicrosoftといった海外の企業に何か問い合わせをして、その返答を待っている…といった特別な状況でない限り、この番号からの電話に出る必要は一切ありません。
留守番電話にメッセージが残されることも稀で、ほとんどはただ一方的にかかってくるだけです。
着信履歴に残っていると気になるかもしれませんが、後で解説する方法で履歴から削除してしまえば大丈夫。
不安な気持ちにさせてくる迷惑電話に、あなたの貴重な時間を使う必要はないのです。
絶対にやってはいけない3つの行動
不安を煽る手口には、私たちがつい取ってしまいがちな行動を誘う罠が仕掛けられています。
以下の3つの行動は、相手の思う壺にはまってしまう可能性があるので、絶対に避けてください。
- 興味本位で折り返し電話をしない
「一体誰だろう?」という好奇心から、着信履歴に残った番号にかけ直したくなる気持ちはよく分かります。
しかし、これこそが最も危険な行動です。
高額な国際電話料金を請求される「国際ワン切り詐欺」の典型的な手口だからです。 - 電話に出てしまっても、
万が一、うっかり電話に出てしまったとしても、慌てる必要はありません。
自動音声が流れてきても、相手が何かを尋ねてきても、絶対にあなたの名前や住所、クレジットカード番号などの個人情報は話さないでください。
また、「詳細は1番を押してください」といった音声ガイダンスに従ってボタンを操作するのも厳禁です。 - SMS(ショートメッセージ)が届いても、URLをタップしない
電話の直後に、「荷物のお届けについて」や「アカウントの確認」といった内容でSMSが送られてくることがあります。
これは、電話とSMSを組み合わせた巧妙な手口です。
メッセージに記載されているURLは、あなたの個人情報を盗み取るための偽サイト(フィッシングサイト)に繋がっていますので、絶対にタップしてはいけません。
私の読者さんも「無視」でトラブルを回避できました
以前、私のブログ読者であるAさんから、「海外からの謎の着信に怯えて、夜も眠れない」という切実なご相談を受けたことがあります。
まさに「+1 877」から始まる番号からの着信が、日に何度も続いていたそうです。
その時、私は「明確な心当たりがないのであれば、勇気を出して無視を続けてみてください」とアドバイスしました。
数日後、Aさんから「あれから一度も電話に出ていませんが、何事も起きていません!もっと早く知りたかった!」と、安心した様子のメッセージをいただき、私自身もとても嬉しく思ったのを覚えています。
このように、最善の策は「反応しないこと」なのです。
そもそも「+1 877」はどこの国の電話?料金はかかる?
なぜ、これほどまでに注意が必要なのでしょうか。
この電話番号の「正体」と「料金の仕組み」を理解すれば、その理由がはっきりと見えてきます。
ここでは、基本的な知識を分かりやすく解説しますね。
「+1」はアメリカ・カナダの国番号
まず、電話番号の先頭についている「+1」ですが、これは国際電話における国番号です。
日本が「+81」であるように、「+1」はアメリカ合衆国とカナダをはじめとする北米の国々に割り当てられています。
つまり、「+1」から始まる電話は、北米地域から発信されている、ということを示しています。
「877」は企業が使うフリーダイヤル(トールフリー)
次に続く「877」という番号。
これは、「トールフリーダイヤル」と呼ばれるもので、日本でいうところの「0120」や「0800」から始まるフリーダイヤルと全く同じ仕組みです。
トールフリーダイヤルは、本来、企業が顧客からの問い合わせ窓口などとして設置するもので、電話をかけた側(つまり顧客)の通話料が無料になるという特徴があります。
通話料は、電話を受けた側(つまり企業)が負担する仕組みですね。
Appleのカスタマーサポートや、海外のホテル予約サイトなどが、このトールフリーダイヤルを使っていることがあります。
【料金の疑問】着信した側(あなた)に通話料はかかる?
ここが一番気になるところだと思います。
結論から言うと、原則として、あなたが着信を受けただけでは料金はかかりません。
国際電話であっても、電話を受けた側が料金を負担する仕組みにはなっていないからです。
ただし、絶対に注意が必要なのが「折り返し電話」です。
もしあなたがこの番号にかけ直してしまうと、それは「日本から北米へ国際電話をかける」ことになり、高額な国際通話料金が発生します。
詐欺グループは、まさにこれを狙っているのです。
この料金の仕組みを、下の表で分かりやすく整理してみましょう。
▼電話料金の発生パターン早見表
| あなたの行動 | 料金 | 備考 |
|---|---|---|
| 着信を受ける | かからない | |
| 折り返し電話する | 高額な国際通話料がかかる | 絶対にNG!1分数百円かかることも。 |
| 着信を無視する | かからない | 最も安全で推奨される行動です。 |
このように、相手の土俵に乗らない限り、金銭的な被害は発生しません。
だからこそ、「無視」が最強の防御策になるのです。
なぜ危険?+1 877が悪用される詐欺の典型的な手口
本来は便利なはずのフリーダイヤルが、なぜこれほど危険視されているのでしょうか。
それは、この仕組みが詐欺グループにとって非常に好都合だからです。
彼らは、私たちの心理的な隙を突く、様々な手口を用意しています。
代表的なものを知っておくだけで、冷静に対処できるようになりますよ。
自動音声ガイダンスを使った「国際ワン切り詐欺」
最も古典的で、今なお使われているのがこの手口です。
まず、プログラムを使って不特定多数の電話番号に一斉に発信し、コール音が1〜2回鳴ったらすぐに切ります。
これが「ワン切り」です。
着信履歴に残った見慣れない番号を見た私たちは、「誰だろう?」「急ぎの要件だったらどうしよう」という気持ちになり、つい折り返し電話をしてしまいます。
すると、電話の向こうでは自動音声ガイダンスが流れ、「ただいま大変混み合っております」などと、できるだけ長く通話させようとします。
この通話こそが、高額な国際通話料を発生させる罠なのです。
有名企業を騙るフィッシング詐欺
最近では、より巧妙で悪質な手口が増えています。
それは、誰もが知っている有名企業や公的機関の名前をかたり、私たちを信用させて情報を盗み出そうとする「フィッシング詐欺」です。
- 事例1:NTTファイナンスを名乗る「未納料金があります」
「NTTファイナンスです。未払いの料金があります。本日中にご連絡いただけない場合、法的手続きに移行します。詳細は1番を押してください」
このような自動音声が流れてきたら、それは100%詐欺です。
NTTファイナンスが、このような形で料金の支払いを催促することは絶対にありません。
慌ててボタンを押したり、折り返したりしないようにしましょう。 - 事例2:Amazonを名乗る「アカウントに異常があります」
「Amazonです。お客様のアカウントに異常なログインが検知されました。アカウントを保護するため、ご本人様確認が必要です」
ネットショッピングを日常的に利用していると、こんなことを言われたらドキッとしますよね。
しかし、これも偽物です。
本当に異常がある場合は、まずメールやアプリの通知で連絡が来ます。
電話で個人情報を聞き出そうとすることは、まずありません。 - 事例3:税関や空港を名乗る「荷物が差し押さえられています」
「税関です。お客様宛の海外からの荷物に通関上の問題が発生し、差し押さえています。解決のため、手数料のお支払いが必要です」
海外のサイトで買い物をした経験があると、「もしかして…」と思ってしまうかもしれません。
しかし、これも典型的な詐欺の手口です。
公的機関が電話でいきなり金銭を要求することは、絶対にあり得ません。
私も経験した、巧妙なSMS連携の手口
実は私自身も、フリーランスとして活動し始めた頃、営業電話と迷惑電話の見分けがつかず、大事な電話を逃してしまった苦い経験があります。
だからこそ、知らない番号には人一倍警戒しているつもりでした。
そんなある日、「+1」から始まる番号から着信があり、もちろん無視したのですが、そのわずか1分後、今度はSMSが届いたのです。
「お客様の荷物をお届けに上がりましたが不在でした。下記URLより再配達の手続きをお願いします」という内容でした。
一瞬、「さっきの電話は宅配業者さんだったのかも?」とURLをタップしそうになりましたが、寸前で思いとどまりました。
これも、電話とSMSを巧みに連携させて私たちの油断を誘う手口なのです。
【状況別】もし電話がかかってきたら?出てしまったら?
頭では分かっていても、いざ自分のスマートフォンが鳴ると、パニックになってしまうかもしれません。
でも大丈夫。
これからお伝えする状況別の対処法を一度読んでおけば、いざという時も冷静に行動できます。
ケース① まだ電話に出ていない場合(着信中・不在着信)
これは最も理想的な状況です。
答えは、これまでお伝えしてきた通り「とにかく無視」です。
着信音が鳴っていても、慌てて出る必要はありません。
自然に鳴り止むのを待つか、着信拒否のボタンを押しましょう。
不在着信として履歴に残っても、気にする必要はありません。
スワイプして削除してしまいましょう。
あなたの心当たりのない電話は、あなたにとって存在しないのと同じです。
ケース② うっかり電話に出てしまった場合
「つい、うっかり出てしまった!」
そんな時も、決してパニックにならないでください。
答えは、「すぐに電話を切る」です。何も話さず、ボタンも押さずに、ただ静かに通話終了ボタンを押してください。
なぜすぐに切るべきかというと、あなたが電話に出ることで、詐欺グループのリストに「この電話番号は現在使われている有効な番号だ」と登録されてしまうからです。
そうなると、今後さらに別の迷惑電話やSMSが送られてくる可能性が高まってしまいます。
しかし、一度出てしまったからといって、すぐに個人情報が盗まれたり、高額な料金を請求されたりするわけではありません。
大切なのは、相手との接点をすぐに断ち切ることです。
ケース③ 不安で折り返し電話してしまった場合
好奇心や不安から、もし折り返し電話をしてしまったら…。
答えは、やはり「長引かせず、すぐに切る」です。
自動音声が流れてきても、それに耳を傾ける必要はありません。
すぐに通話終了ボタンを押して、それ以上の通話料が発生するのを防ぎましょう。
そして、念のため、ご自身が契約している携帯キャリアのマイページにログインし、通話明細を確認することをおすすめします。
多くのキャリアでは、リアルタイムまたは数日後には通話履歴が反映されます。
もし高額な請求が発生していないか心配な場合は、こちらから確認してみてください。
【iPhone/Android別】しつこい迷惑電話を二度とかかってこないようにする設定方法
一度や二度なら無視できても、毎日のようにしつこくかかってくると、精神的にも参ってしまいますよね。
幸い、私たちのスマートフォンには、こうした迷惑電話をシャットアウトするための便利な機能が備わっています。
ここでは、ITが苦手な方でも簡単にできる設定方法を、iPhoneとAndroidに分けて、手順を追って解説します。
この設定さえしておけば、あなたのスマホは静けさを取り戻します。
iPhoneの場合:「不明な発信者を消音」が最も簡単で効果的
iPhoneをお使いの方に最もおすすめなのが、この「不明な発信者を消音」機能です。
この設定をオンにすると、あなたの連絡先に登録されていない番号からの電話は、着信音が鳴らなくなり、自動的に留守番電話に送られます。
着信があったこと自体は「不在着信」として履歴に残るので、万が一、知人からの大事な電話だったとしても後から気づくことができるので安心です。
- ホーム画面から、歯車のアイコンの「設定」アプリをタップします。
- 画面を下にスクロールして、緑色の受話器アイコンの「電話」という項目を見つけてタップします。
- さらに画面を下にスクロールし、「不明な発信者を消音」という項目をタップします。
- 次の画面で、「不明な発信者を消音」の右側にあるスイッチをタップして緑色(オン)にします。
たったこれだけです。
この設定一つで、迷惑電話のストレスから解放されますよ。
iPhoneの場合:特定の番号だけを個別に「着信拒否」する方法
もし特定の番号だけを拒否したい場合は、こちらの方法が有効です。
- 緑色の受話器アイコンの「電話」アプリを開きます。
- 画面下部の「履歴」をタップします。
- 着信拒否したい「+1 877」の番号の右側にある、青い「i」マークをタップします。
- 画面の一番下までスクロールし、赤い文字の「この発信者を着信拒否」をタップします。
- 確認画面が表示されるので、「連絡先を着信拒否」をタップして完了です。
Androidの場合:標準機能で「不明な番号をブロック」する手順
Androidのスマートフォンでも、同様の機能が標準で搭載されています。
メーカーや機種によって若干メニューの名称が異なることがありますが、基本的な手順は同じです。
- 受話器アイコンの「電話」アプリを開きます。
- 画面の右上にある「︙」(点が三つ縦に並んだマーク)をタップし、「設定」を選択します。
- メニューの中から「ブロック中の電話番号」や「着信拒否設定」といった項目をタップします。
- 「不明な発信者からの着信をブロック」や「非通知設定の番号をブロック」といった項目のスイッチをタップしてオンにします。
これで、電話帳に登録されていない番号や、非通知の番号からの着信を自動的にブロックしてくれます。
各携帯キャリアの迷惑電話ブロックサービスも有効
スマートフォンの標準機能に加えて、契約している携帯キャリアが提供している迷惑電話対策サービスを利用するのも非常に有効です。
月額数百円の有料サービスが多いですが、より強力に迷惑電話やSMSをブロックしてくれます。
詳しくは、各社の公式サイトを確認してみてください。
FAQ:「+1 877」の電話に関するよくある質問
ここまでで、基本的な疑問や対処法はご理解いただけたかと思います。
最後に、多くの方が抱くであろう、さらに細かい質問についてQ&A形式でお答えしますね。
まれに安全なケースもあるって本当?
はい、可能性はゼロではありません。
例えば、あなたがご自身でAppleのサポートに問い合わせをし、海外の担当者から折り返しの電話をもらう約束をしていた、といったケースです。
また、MicrosoftやGoogleなど、一部の外資系企業の本人確認手続きで、自動音声の電話が使われることもあります。
ただし、これらのケースは「あなた自身が直前に何らかのアクションを起こしている」という大前提があります。
全く心当たりがないのにかかってきた場合は、まず疑ってかかるのが正解です。
なぜ私の電話番号が知られているの?
「どうして私の番号が…」と不安になりますよね。
主な原因としては、以下の2つが考えられます。
一つは、過去にあなたが利用したサービスから、名簿業などを通じて電話番号が流出してしまったケース。
もう一つは、プログラムを使って電話番号を自動的に生成し、手当たり次第に発信しているケースです。
後者の場合、特定のあなたを狙っているわけではなく、ランダムに発信された電話がたまたま繋がっただけ、ということになります。
いずれにせよ、番号を知られてしまったこと自体を過度に心配する必要はありません。
大切なのは、かかってきた電話にどう対処するか、です。
「+1 888」や「+1 866」から電話が来ました。これも同じですか?
はい、全く同じと考えていただいて問題ありません。
「877」と同様に、「888」「866」「855」「844」「833」なども、すべて北米のトールフリー(フリーダイヤル)番号です。
したがって、これらの番号から心当たりのない着信があった場合も、対処法は「+1 877」の時と全く同じです。
同様に、「出ない・折り返さない・無視する」を徹底してください。
まとめ:不安な電話は迷わず無視!設定を見直して安心してスマホを使おう
今回は、多くの人を不安にさせる「+1 877」からの電話について、その正体から安全な対処法まで、詳しく解説してきました。
最後に、この記事の最も大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- +1 877は北米のフリーダイヤルだが、ほとんどが詐欺・迷惑電話である。
- 心当たりがなければ「無視」が一番の対策。
絶対にかけてはいけない。 - 万が一電話に出てしまっても、慌てずにすぐに切れば大丈夫。
- iPhoneやAndroidの「不明な発信者を拒否」設定を活用すれば、しつこい着信をシャットアウトできる。
デジタルな不安は、正しい知識と簡単な設定で、必ず解消できます。
この記事が、あなたの毎日の安心につながれば、これほど嬉しいことはありません。
ぜひ、最後のチェックリストを参考に、今すぐあなたのスマートフォンの設定を見直してみてくださいね。
迷惑電話対策 最終チェックリスト
| チェック項目 | 対応 | 完了? |
|---|---|---|
| 心当たりのない+1からの電話は無視する | 徹底する | ☐ |
| 万が一出てもすぐに切る | 徹底する | ☐ |
| 絶対に折り返し電話はしない | 徹底する | ☐ |
| iPhone/Androidで不明な番号を拒否設定する | 設定済み | ☐ |
【信頼できる情報源 / 参考文献】
