全世界において、テクノロジーの発展と研究が勢いよく広まっている中で、医療ビジネスは急速に進化を遂げています。その最前線にいる現場の病院は、こうした動きにいち早く対応し、最新の総合医療サービスを提供することが求められています。

そこで今回は、ヘルスケアや関連技術の分野における最近の気になるニュースをお届けするために、世界で最も優れた病院をいくつかピックアップしました。

国公立大学の病院から比類のない研究施設を持つ非営利法人まで、さまざまな形態の病院が存在しますが、以下に挙げた病院は間違いなくいずれも、医学と医療の未来に影響を及ぼしています。

  1. メイヨー・クリニック

米ミネソタ州ロチェスター市に本部を置くメイヨー・クリニック(Mayo Clinic)は、総合的な医療活動という言葉を本質的に定義し、過去150年にわたって患者を診療してきました。メイヨー・クリニックの医療システム全体で見ると、約6万人の管理職を雇用し、年間130万人以上の患者に医療サービスを提供しています。また、類を見ない研究部門を擁しており、他の有名病院とは一線を画しています。

  1. ジョンズ・ホプキンズ病院

100年の歴史を持つジョンズ・ホプキンズ病院(JHH)は、米メリーランド州のボルティモアに位置し、アメリカ合衆国で最も著名な医療機関のひとつと知られています。病棟医や研究医など、現在では当たり前になっている多くの医療制度はこの病院が起源となっています。ちなみに、1893年に設立されたジョンズ・ホプキンズ医科大学と同じ敷地内にあります。

1966年、ホプキンズ性同一性診療所において、米国で初めて男性から女性への性転換手術が行われたことは特筆すべき事実でしょう。この病院では、科学的な研究を行うだけでなく、世界で最も近代的な代替医療を患者に提供しているのです。

  1. クリーブランド・クリニック

クリーブランド・クリニック(Cleveland Clinic)は、米オハイオ州にある非営利法人クリーブランド・クリニック財団が所有・運営しており、米国内に12病院、アブダビに1病院を保有しています。世界でも有数の規模と知名度を誇る医療機関としてみなされています。

2018〜19年のU.S.ニューズ&ワールド・レポートによると、クリーブランド・クリニックは、ジョンズ・ホプキンズ病院に次いで、米国で3番目に優れた病院だと評価されています。また、心臓手術&心臓疾患の治療部門では、州内第1位に見事輝きました。この通り、クリーブランド・クリニックは、21世紀のほとんどの期間を通して、堂々たる地位を維持しているようです。

また、1970年代初頭には、大規模な近代化プログラムを実施し、その間に新しい科学棟や病棟が次々と建設されました。2018年時点では、看護師、研究者、医師を含む52,000人以上の医療スタッフが勤務しています。

  1. マサチューセッツ総合病院

別名「Mass General」と呼ばれることもあるマサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)は、アメリカ合衆国で4番目に古い病院であり、ハーバード・メディカルスクールの最大(かつ最古)の関連医療機関でもあります。

2014年の米国政府の発表によると、マサチューセッツ総合病院は、8億ドルの開発予算を持っていたそうです。また、同記事によると、マサチューセッツ総合病院は、病院を拠点とした最大の臨床研究プログラムを運営しているそうです。

1846年10月18日、外科医のヘンリー・ジェイコブ・ビグローが最も早く麻酔薬を使用したことが記録されていますが、それはマサチューセッツ総合病院でのことでした。さらに1962年には、マサチューセッツ総合病院の外科医チームは、歴史上初となる、完全に切断された手足の移植を成功させています。